施設概要

概要

設置者

社会福祉法人 邦友会

施設種別

児童心理治療施設

事業目的

児童福祉法第43条の2項に基づく児童福祉施設で、家庭環境、学校における交友関係その他の環境上の理由により社会生活への適応が困難となった児童を入所させ、必要な心理に関する治療及び生活指導を行うことを目的とする。

運営理念と運営方針

(1)運営理念
「互いを尊重し、共に育つ」
入所前の子どもを取り巻いている環境は、虐待・暴力・貧困・いじめなどに晒された状態にある場合が多い。そういった環境で育つ子どもは、社会生活に適応するために必要な「自信」「自尊感情」や「安心感」「帰属意識」「貢献感」が不全な状態にあることが多く見られる。これらの感情や意識を発達させるために最も重要なことは、「子どもが尊重(respect)されること」であると考える。
那須こどもの家には、上述のような子どもたちが集まり、共同生活を送ることになるが、職員は、最大限に子どもを尊重しながら支援をしていく。しかし、共同生活であるため、子ども同士の関係性からトラブルが生じることもある。こういったトラブルを職員の援けを借りながら、子どもたち自身が調整して、より良い共同体(コミュニティ)を作っていくようにする。そのために必要なことは、子ども同士も互いを尊重することである。そして、社会生活に適応することは、相手を尊重するというルールを守ることでもあるので、子どもの中に大人である職員を尊重する気持ちが芽生えてくることが大切である。
以上のように「互いを尊重する」ということは、職員が子どもを、子どもが子どもを、子どもが職員を、職員が職員を尊重することを意味する。互いを尊重して共同体を作っていくことで、自然と子どもたちが共に育っていく。同時に職員もたくさんのことを子どもたちから学び教えられるので、支援技術や専門性が向上し、育つことになる。

(2)支援方針
「暴力のない安全で安心できる生活」「一人ひとりが力を発揮できる生活」
子どもの心に「自信」や「自尊感情」が生まれるためには、職員が管理的にならずに一人ひとりの子どもを受容し、理解し、関係性を深めることが大切である。しかし、最初は、たとえ管理的になってしまったとしても、暴力や暴言を断固として否定していかなければならない。暴力的な要因がある共同体では、互いの尊重や共に育つことが阻害されてしまうからである。だからこそ、暴力が否定される「文化」を共同体の中に作り上げることが最も優先的な課題となる。そのために必要なことは、まず職員同士が良いチーム関係を形成することだが、このチームに子どもたちも包括して、職員と子どもが一緒になって共同体を創り出していくことである。
この共同体での生活の中に暴力を否定する「文化」が出来上がれば、子どもは、自分たちの共同体を安全と感じ「安心感」を持つことになる。そして、共同体に「帰属意識」や「貢献感」を持つように支援していくことが重要となっていく。「帰属意識」や「貢献感」は、子ども一人ひとりが持っている力(strength)を引き出す原動力となる。共同体に対して自分の力を発揮することにより、受容され、理解され、関係性を深めることで子どもの心に生まれた「自信」や「自尊感情」が大きく育っていくことになる。

入所定員

入所35名、通所10名

沿革

平成22年(2010)4月1日
平成29年(2017)4月1日
平成30年(2018)2月
情緒障害児短期治療施設那須こどもの家開設
児童福祉法改正で児童心理治療施設に名称変更
分校、体育館増設 グラウンド新設

事業計画

2021年度 事業計画書

第三者評価

令和2年度第三者評価結果
2017年第三者評価結果